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それいゆコラム
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第1回 ベルギーのおばあちゃまに学ぶ、おしゃれの秘訣
生クリームたっぷりのカプチーノ。 これはブルージュのフレンチレストランのカプチーノ。
ホイップクリームのたっぷり入ったカプチーノを飲みながら、教会前広場のお気に入りのオープンカフェで、ぼんやり過ごすのが最近の日課となった。ベルギーでのカプチーノとはホイップクリームたっぷりのコーヒーのこと。飲み物には小さなクッキーやパウンドケーキが必ずついてきて、どれもとてもおいしい。ベルギー人はオープンカフェが大好きで、少しぐらい寒くても、店の前の大きなパラソル下の屋外席で、皆おしゃべりを楽しんでいる。冬になると極端に日が短いので、日の長い夏は少しでも外にでて、太陽を愛しむのだ。教会の鐘が美しい音色を奏で、時を知らせるのがとても心地良い。
そんな素敵なオープンカフェでゆったりとした時間をひとり楽しむ私…と、かっこよいことを書きたいけれど、ひそやかに私がカフェで楽しんでいること。それは “マン・ウオッチング”。

聖ペテロ教会 St.Pieterskerk街の中心となる広場グローテ・マルクト Grote Marktに建つ教会。本文中の教会前広場とは、このグローテ・マルクトのこと。

隣のテーブルの人はどんなものを食べているのかしらとチラチラ覗き見たり、通りを行き交う人達のファッションチェックをしてみたり。カフェで交わされる言葉はフランス語とオランダ語なので会話の内容は全くわからないけれど、カフェで過ごす人々がバラエティーに富んでいるので、この“マン・ウォッチング”、飽きることはない。
東京でのおしゃれなオープンカフェというと、おしゃれをした若い人達が主役といった印象。でもこの街ではおしゃれなカフェでも、赤ちゃん連れの家族、渋いおじいちゃま、おしゃれなおばあちゃま、そして学生と、バラエティーに富んだ人々が思い思いの時間を過ごしている。おしゃべりのお供はお茶だけでなく、もちろんビールも!地元のステラビールは、お水の値段と同じ。ビールはお水と同じくらい身近な飲み物ということだろうか。お昼どころか、朝から皆ビールを楽しんでいる。
そんなカフェのお客の中でも今日一番目を引いたのが、素敵なおばあちゃまグループ。短めの白髪をふんわりとカールさせ、パンプスにスカートという出で立ち。ここLEUVENは大学の学生街なので、若い人達は皆シックでカジュアルだけれど、年配の女性は、ブラウスやジャケットにタイトスカートというきちんとしたファッションの方を多く見かける。
レモンイエロー、鮮やかな赤、柔らかなブルー。カフェのそのおばあちゃまグループは、鮮やかな美しい色をジャケットのインナーやブラウスにとても上手に使っている。鮮やかな色は彼女達の柔らかな白髪によく映えて、石畳の街に華やぎを添えている。とても上品で素敵だ。
昌原万紀子
本文中にあるトマト色のシャツを着たところ。 ファッションの街、アントワープへ行った時に初めて着てみました。
グローテ・マルクトに建つ市庁舎。“石のレース”と呼ばれる彫刻が美しい、街のシンボル的建物
本文中にあるグローテ・マルクトのカフェ。

年齢に応じて、きちんとした丁寧さを感じさせるおしゃれを心がけること。そうすれば、鮮やかな色を着ても清潔感すら漂う。そして色に対する遊び心を忘れないこと。そんなおしゃれのコツを彼女達に教えてもらったような気がした。
  美しいおばあちゃま達を眺めながら、日本を発つ時の餞別に、友人から鮮やかなトマト色の赤いシャツをもらったことを思い出した。普段、黒、紺、白といった地味な色ばかり着ている私にはちょっと派手に感じて、まだ一度も袖を通してみたことがない。
数日後、ほんのちょっとの勇気を持って、鮮やかなトマト色のシャツを着て、街に出てみた。うん、意外にいい感じ。石畳の街ではすんなりと溶け込むことができる。ベルギーのおばあちゃま達のおかげで、新しい自分をひとつ発見できました。

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