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男女肩を並べて外回りするのは、
普通の光景。 |
「日本人女性は結婚したら、家庭に入って仕事しないのか?」という質問を、今まで何人の中国人から質問されたことだろう? われわれの立場から言えばなんでこんなに判で捺したかのように尋ねられるのか辟易なのだけれど、違う角度から見たら、「結婚したって、中国人女性はあんなに働いているじゃないか」という疑問の意味が含まれている。なるほど確かに、結婚したから専業主婦になったという中国人女性にお目にかかったことがない。さらには出産しても、子供が小さくても働くのが普通なのである。
前述の日本人女性Tさんが、北京に住み始めてしばらくして、ようやく仕事が見つかったときの話である。突然中国人の姑から電話がかかってきて、開口一番こういわれたそうだ。「仕事が決まったんですって?おめでとう!」 既に二人の子供がいる嫁に家族からまさかこんな言葉がかかるとは想像もしなかったので、どう反応すべきか戸惑ってしまったと話す。 別の日本人女性Sさんはこんな経験がある。まだ小さな子供のいるSさんは、仕事でたびたび出張に出なければならないことに悩んでいた。すると姑からこんなことを言われた。「仕事が忙しかったら、その間は私たちがちゃんと面倒みておくからね。子供なんていずれは親から離れてしまうんだから、仕事が好きなら続けなさい。」 ここは日本ではないと実感したそうだ。
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| 中国では人力車を漕ぐ女性は少なくない。 |
小さい子供を他人に預けて母親が不在にすることは日本で非難されがちな一方、反対に激励の言葉が飛び出してくるのが、子供の養育は家族や親戚で担うものという家族主義の観念が強い中国らしい。夕方下校時間の幼稚園や小学校の出入り口を見るとそれがよくわかる。子供を迎えに来ているのが誰かを見たら、父親、母親、祖父母、お手伝いさんが均等に分散している。家で一番都合のいい人が行けばいいという発想なのだ。既婚女性が家庭にいつづけるのを、女性が働けるはずの状況下で育った中国人が違和感を覚えるのは当然だと思う。
では、日本人の女性たちは子供たちをどのように育てたいと望んでいるのだろう?
まず、子供たちの教育環境について質問してみた。私の知る限りとした上で話すなら、子供のうちは中国で育てたほうがよいのではないか?という意見が少なくないようである。その一つに中国の学校のほうがバラエティが多いことが理由に挙げられる。地元の普通の学校からインターナショナルスクールまで種類はさまざま。
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子供たちの学業への
プレッシャーは中国も同じ。 |
さらには英語教育に力を入れる学校、芸術方面に強い学校など、幼いうちから個性や嗜好に合わせた選択肢が揃っている。さらにもう一つには、学校の勉強の進み方が速くて厳しいので、基礎学力が身につくのではないかと考えられるからである。
一時帰国時に子供たちを日本の小学校に体験入学させたことのあるHさんは、「日本の授業のテンポはかなりゆっくり。速い授業に慣れている私の子供たちは退屈してしまった」と話す。中国のローカルの学校に通った経験のある別の家庭の女の子が日本の学校に転校したとき、授業が単純すぎて「先生に飛び級をお願いしていい?」と母親に相談したら、「日本では絶対そんなこと言っちゃいけない」と止められたことがある。
“かわいい子には旅をさせろ”というのであれば、中国の教育環境は決して悪くはなさそうだ。ただし、日本語での環境の不足や、祖父母とのしつけに関しての考え方の違いなどに、頭を悩ませなければならないのも事実である。
生活の深い部分で日中交流の最前線に立っている、中国人と結婚した日本人女性たち。その幸せは普通の日本人が描く理想かたちとは違うからこそ、幸せが不定形なものであると教えてくれている気がする。
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