ひまわりのように、まぶしい人へ。出会いと学びのブランドアップサロン それいゆ
トップページ それいゆについて それいゆ入会方法について それいゆセミナー それいゆインタビュー それいゆコラム メールマガジン それいゆ書籍紹介 リンク集 お問い合わせ
navigation_kage
それいゆインタビュー

第2回 銀座くのや 八代目 菊地健容氏
銀座くのや 創業天保八年 銀座くのや 遊び心の伝統工房

  interview1 interview2
Interview 3 世界で一番うるさいお客様

石川:銀座くのやの八代目に就任される前に、他の企業でご活躍でいらっしゃいましたね 。その経験は、役立っていますか?
菊地:博報堂では目に見えないものを売るノウハウを、西武百貨店に入社してからはロフト勤務だったのですが、感性を形にし、目に見えるものをどうやって売るかについて勉強させていただきました。そして銀座くのやでは、目に見えるものを目に見えないものと一緒にどうやって売っていくかを考えています。まさに ブランディングですね。
石川:ブランド力については、企業だけでなく、個人にも求められる と思います。それいゆでは、じっくり、丁寧に自分づくりをしてゆくことをモットーとしています。たった一度の人生だから、毎日をどう積み重ねていくか、大切にしたいと思うのです。そんな私たちに、アドバイスを頂戴できますか ?
菊地:そうですね。そのためにはよく遊ぶことだと思います。良い絵を見るとか、美味しいご飯を食べるとか、旅行に行くとか、良い器に触れるとか・・・。あと、趣味を持つことかな?仕事も遊びも区別がない。全部が自分のブランド作りの栄養素です。
石川:銀座くのやさんのキャッチコピー「遊び心の伝統工房」にも「遊び」とありますね。
菊地:あのコピーは創業150周年のときに作ったのですが、すごく気に入っているので踏襲しています。着物は嗜好品ですから、なくても死にはしない。でも、あると心が豊かになったり、気分がよくなったりします。どうすれば、お客様の心を豊かにできるか考えるために、私は、自分が世界で一番うるさいお客様でいようと決めています。こういう店の店主は、極端に言うと2種類しかないのです。めちゃくちゃうるさい優秀な職人か、めちゃくちゃうるさいお客様か、どちらかに徹しなければなりません。実際、私より細かいところに気づく人間は誰一人としてこの世にいないと思いますよ。
石川:菊地社長が、お客様に一番届けたいものは、何ですか?
菊地:外見や形より、質です。いかによく見せるかより、肌さわりが良いとか、着心地がいいとか、ソフトを大事にしたい。見せることがおしゃれではなく、見えない所に気を遣う豊かさを知ってほしい。だから、良いものを提供し続けたいと思います。

石川:今後の夢や抱負についてお聞かせいただけますか?
菊地:「り庵」という新しいブランドを立ち上げます。銀座くのやは、菊地利助が創業者ですが、「り庵」の「り」は利助の「利」であるとともに、崩すと「八」になるので私の八代目にもかけています。また、店舗の4階に茶室があるところから、千利休の「利」という意味もあります。「り庵」は、「和のエントリーモデル」をテーマに入門者用の着物を展開していく予定です。 ビストロでプリフィックスのオーダー方式がありますよね?前菜はこの中から、メインはこの中からお選びくださいっていうように。「り庵」も同様に、「和のプリフィックス」として、メインが着物だとしたら、前菜が羽織という具合に、好きなものを選んでもらって、ひとつの料理が完成する販売方式にする予定です。
石川:今日は、心が豊かになるお話をありがとうございました。私も、「和」の嗜みを身につけていきたいと思います。是非、また色々とお教えください。



銀座くのや
http://www.ginza-kunoya.jp/

菊地健容氏プロフィール
慶應義塾大学法学部法律科卒業
1985年4月 株式会社 博報堂入社 営業局へ配属
1989年4月 株式会社 西武百貨店入社 渋谷西武ロフト館勤務
1990年2月 株式会社 久のや絲店入社 常務取締役に就任
2005年2月 同社 代表取締役社長 就任 現在に至る。
第39回銀座名店会 会長を兼務。

copyright